湿気:保湿クリームの出番は思ったより少ない
湿度の高い土地では、空気中にすでに水分があるため、水分の蒸発を防ぐ重いクリームの出番はずっと少なくなります。日本の冬に使っていたこってりしたクリームを、ハノイの夏にもそのまま使い続けると、汗や皮脂を肌の上に閉じこめる膜になりがちです。
変えるのは、保湿そのものではなくテクスチャーです。暑い時期は乳液やジェルなど軽いものにして、空気が本当に乾く12〜2月の数週間だけ、しっかりしたクリームに戻しましょう。
見落としがちなのがエアコンです。外は蒸し暑くても、エアコンの効いた室内では、肌は一日じゅう乾燥にさらされます。表面はベタつくのに内側は乾く「インナードライ」を感じたら、化粧水で水分を補い、軽い乳液やジェルでふたをする組み立てを試してみてください。
暑さと汗:洗う回数を増やすより大切なこと
暑いと皮脂が増え、そこに汗が混ざります。ハノイに来てから小鼻やあご、背中の詰まりがひどくなるのはそのためです。つい回数を増やして強く洗いたくなりますが、それではバリアが削られ、肌はさらに皮脂を出して補おうとして、悪循環になります。
洗顔は、やさしい洗顔料で朝晩の2回、それにジムのあとや長い移動で汗をかいたときに洗い流す程度で十分です。ぬるま湯で、指の腹を使ってこすらずに洗い、やわらかいタオルで押さえるように拭きましょう。回数を増やすより効くのは、バイクのヘルメットのあご紐やマスクの下に、汗を何時間もためたままにしないことです。
紫外線:静かにダメージを積み重ねるもの
ハノイのUVインデックスは一年の大半で高く、どんよりとした曇りの日も例外ではありません。雲はまぶしさを大きく減らしますが、紫外線はそれほど減らしません。
シミや肝斑、ニキビ跡の色素沈着が気になる方にとって、毎日の日焼け止めは仕上げのひと手間ではなく、ケアそのものです。日焼け止めなしでシミのケアを続けても、薄くしては戻るのくり返しになりがちです。汗で落ちやすいぶん、日本にいたとき以上に塗り直しが大切です。
大気汚染:あわてず、夜のクレンジングを丁寧に
ハノイでは、冬を中心に大気の状態が本当に悪い日が少なくありません。PM2.5の数値をアプリで確かめている方も多いでしょう。ただ、肌にとっての意味はそれほど大げさなものではありません。移動のあいだに細かな粒子が顔につき、皮脂の中にとどまるので、空気のきれいな場所にいたとき以上に、夜のクレンジングを丁寧にすることが大切になります。朝のスキンケアに抗酸化成分(ビタミンCなど)を取り入れるのも、理にかなった選択です。
それ以上に、「大気汚染から肌を守る」とうたう商品には少し慎重になってください。肌を守る役目のほとんどは、毎日の基本のケアが果たしてくれます。
ハノイの四季と、季節ごとの肌の悩み
- 3〜4月:暖かく、とても湿度の高い時期です。現地で「ノム」と呼ばれ、壁や床が結露でじっとりと濡れます。胸や背中にカビ(真菌)によるブツブツが出やすく、新しい化粧品を足すより、軽めのスキンケアと乾いた服のほうが役に立ちます。かゆみを伴う小さなブツブツがそろって出てきたら、ニキビと決めつけず、病院で診てもらいましょう。
- 5〜8月:暑く、紫外線が強く、汗をたくさんかく季節です。軽いテクスチャーと、しっかりした紫外線対策の時期です。
- 9〜11月:いちばん過ごしやすい季節です。日差しに敏感になるコースを受けるなら、この時期が現実的です。
- 12〜2月:涼しく乾燥し、しっかり寒い日もあります。こってりしたクリームが本当に役に立つのは、この時期です。大気の状態が悪い日が多いのもこの季節です。
