肝斑と、ほかのシミの見分け方
肝斑は、境界がぼんやりとした茶色いシミで、多くは頬骨のあたり、額、鼻の下に左右対称にあらわれます。日光によるシミ(老人性色素斑)はそれより小さく輪郭がはっきりしていて、日の当たりやすい場所に点々と出ます。ニキビ跡の色素沈着は、ニキビがあったその場所に残り、数か月かけて自然に薄くなっていきます。
顔全体がくすんで見えるのは、長年浴びてきた紫外線の積み重ねによることが多く、これもまた別の悩みです。見分けが大切なのは、合うケアがそれぞれ違うから。日光によるシミをねらった強いケアを肝斑に当てると、薄くなるどころか、かえって濃くなることがあります。
肝斑を濃くするもの
- 紫外線。曇りの日も含みます。日光に含まれる可視光線も影響します。
- 熱そのもの。光とは別の引き金で、料理のときのコンロの熱、バイクでの移動、日の当たる窓際など、暑い街の暮らしの中にたくさんあります。
- ホルモン。妊娠、ピル、ホルモンバランスの変化。30〜40代の女性に多いのはこのためです。
- 摩擦と炎症。ゴシゴシこする洗顔やスクラブ、やりすぎのケアも含まれます。
ハノイの紫外線と、毎日の日焼け止め
ハノイは北緯21度ほどで、沖縄よりも南にあります。紫外線は一年の大半で高い水準にあり、曇りの日も油断できません。雲はまぶしさを大きく減らしますが、紫外線はそれほど減らさないからです。天気アプリでUVインデックスを確かめる習慣をつけ、日差しがいちばん強い10時〜14時ごろは、なるべく日陰を選びましょう。
この気候では、毎日の日焼け止めは「できれば」ではなく、すべての土台です。目安はSPF30以上で、UVAも防げるもの(日本の製品ならPAの表示で確かめられます)。肝斑には、酸化亜鉛や酸化チタン、酸化鉄を含むものがよくすすめられます。白浮きが気になって塗るのをためらうなら、色つきの日焼け止めを選ぶのもひとつの方法です。
汗で落ちるので、日中の塗り直しも欠かせません。つばの広い帽子や日傘、真昼の日陰といった物理的な対策は、日焼け止めだけでは届かない部分を補ってくれます。
現実的なケアの進め方
土台は毎日の紫外線対策で、その上に色素をコントロールするケアを重ねます。多くはご自宅でのケアと、スタジオでの刺激の少ない施術を組み合わせ、間隔をあけながら数か月かけて進めます。経過は数週間ではなく、季節単位で見ていきます。
長年続いている深い肝斑や、ホルモン剤を使っている方の肝斑では、病院で処方される薬をあわせて使うことが必要な場合もあります。ひとつの方法ですべてをまかなえると思い込まず、カウンセリングで聞いてみてください。
肝斑を悪化させてしまうこと
肌の表面を強く削るケア、熱を強く加える機器、熱心すぎるスクラブは、どれも反動が出ることがあります。炎症そのものが、さらに色素を作らせるからです。肝斑は、たまに強いケアをするより、やさしいケアを続けるほうが結果につながる、数少ない悩みのひとつです。
もうひとつ、確実に後戻りするのが、紫外線対策なしのビーチ旅行です。ダナンやフーコックへの旅行、一時帰国などの予定があるなら、旅行を施術に合わせるのではなく、施術の日程のほうを旅行に合わせて組みましょう。
病院で相談したほうがよいとき
シミの中には、スキンケアより先に病院での診断が必要なものがあります。当スタジオでも、診断が必要と思われる場合は、施術を始める前に病院をご案内しています。
ハノイには外国人の受診に慣れた病院もあります。一時帰国のタイミングで、日本のかかりつけの皮膚科に相談するのもひとつの方法です。次のような場合は、早めに病院で診てもらいましょう。
- 形や色、大きさが変わってきた、急に大きくなった、出血するシミやほくろ。シミに見えて、まれに別の病気のことがあります。
- 長年続く深い肝斑で、飲み薬や塗り薬などの処方薬もあわせて検討したいとき。
